【成形ニットへのこだわり】 貴重な原料を無駄にしない、SDGsに沿ったサスティナブルな製造法
お洋服は織物と編み物で作られるといっても過言ではありません。服のほとんどが織物で、その織物は縦糸に横糸を通して作った織物で伸び縮みがなく、きっちり着用することが出来るのでアウターのほとんどは織物でしょう。一方の編み物はセーターやTシャツなど伸び縮みがするので着ていて楽です。
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貴重な原料を無駄にしない、SDGsに沿ったサスティナブルな製造法
貴重な原料を無駄にしない
SDGsに沿った
サスティナブルな製造法
(書き手:UTO代表・うと)
お洋服は「織物」と「編み物」で作られるといっても過言ではありません。
服のほとんどが「織物」で、その織物は縦糸に横糸を通して作った織物で伸び縮みがなく、きっちり着用することが出来るのでアウターのほとんどは織物でしょう。
一方の「編み物」はセーターやTシャツなど伸び縮みがするので着ていて楽です。
UTOはニット屋ですので「編み物専門」です。
編み物の代表は「横編み」と「丸編み」です。(経編もあります)
UTOは「横編み」専門ですが、横編みは「カム」を左右に動かしながら編んでいくもので、丸編みはグルグル回りながら編んでいきます。(「カム」とは、編み針の下に取り付けられる突起の付いた台)
横編みの代表が「セーター」で、丸編みは主にTシャツなどに加工されます。
服作りの基本はパターン(型紙)ですね。
伸び縮みのしない生地を着やすいように作るには、パターンが勝負とも言えます。
そのパターンに沿って生地をパーツごと(ボディ、袖など)にカットして、そのパーツを縫い合わせて服を作ります。
その際には、どうしても「カットロス」が発生してしまいます。
丸編みは生地自体が「編み物」ですから、伸び縮みがしてきやすいのでTシャツなどに利用されますが、織物と同じように編んだ編地をパターンに合わせてカットし、縫い合わせますので、ニットの中では「カットソー」と呼ばれます。
効率の良い製造方法ですが、カットロスが出てしまいます。
UTOは横編みニットですが、その横編みにこだわるのには理由があります。
それは、横編みだけが「成形ニット」という編み方ができることです。
「成形編み」とは基本的には、前身頃、後身頃、左右の袖、襟の5つのパターンを編むのです。
一本の糸をカットすることなくパターンに合わせて編み目を減らしたり増やしたり寄せたりしながら編むので、途中で糸を切ることはありません。
編みあがったパーツをリンキングというニットならではの作業で繋ぎ合わせます。
お気づきだと思いますが、これは手編みと同じニットの最も基本的な編み方で、糸を無駄にすることはありません。
服作りに欠かせないカットロスを生まない、糸を全く無駄にしない服作りができる成形ニットをお届けすることが、カシミヤニットのUTOを続けている最大の理由です。
これは国連が提唱している、SDGsの「作る責任・使う責任」に沿った、サスティナブルな究極の製品だと言えます。