カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

訳ありの『色々色の天使のストール』

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いろんな色をランダムに繋げて作ったストールです。作る方が楽しみながら配色したもので、世の中に2枚とないものです。
軽くて柔らかいカシミヤストールで製品としては全く遜色はありませんが、糸継ぎが途中に出るのが気になりますので、プロパーではなく訳あり品として販売することにしました。
現品限りですので、早いもの勝ちです!

目次

    ロット違いの糸は、一枚のセーターでは使えない

    いろんな色をランダムに繋げて作ったストールです。作る方が楽しみながら配色したもので、世の中に2枚とないものです。
    軽くて柔らかいカシミヤストールで製品としては全く遜色はありませんが、糸継ぎが途中に出るのが気になりますので、プロパーではなく訳あり品として販売することにしました。
    現品限りですので、早いもの勝ちです!

    色々色ストール1.jpg  色の変わり目の糸継ぎ.jpg

    何ともならない糸のロット違いを、なんとかしたいで生まれたストール

    自分のサイズは『M』などと、サイズは知っていても、『自分のセーターは何グラム』と知っている人は少ないと思います。しかし、セーターを作る上では一枚が何グラムあるかはとっても重要な問題なんです。

    おおよそですが、レディスのセーターは250グラム、メンズで300グラム前後です。もちろんサイズや着丈などで大きく変わります。12ゲージというのが普通の厚さのセーターですが7ゲージや5ゲージとなるともっと重くなります。あくまでも目安です。
    ニットを作っているUTOの工場はもちろん、青山のオフィスにも秤が常時備えてあります。ニットメーカーにとっては秤は日常のことです。

    残糸縮小.jpg

    ロット違いの糸を何とかしたい

    糸を購入する最小の単位が1キログラム。これはカシミヤの糸に限らずウールやコットンなどの素材糸も1キロ巻き(コーンと呼んでいます)です。
    その1キロで、例えばメンズのセーターを同じ色で3着作るとしましょう。そのセーターはちょっと大きめで一着350グラムかかるとします。350グラムx3着は1050グラムが必要になります。この場合は1キロ仕入れても50グラム足りなくなってしまうので2キロの糸を仕入れなければなりません。ガッカリですが50グラムなんて売ってくれません。

    その時に売る方も買う方も気をつけて必ずチェックするのが『ロット』です。 ロットとは糸を作った(紡績した)単位とか、ひとくくりのことで、糸には必ずロットナンバーが記載されています。このロットナンバーを合わせないと大変なことになってしまいます。
    ウールやコットン糸などは基本的には糸染めにするので、染めた時のロットが重要ですが、カシミヤの場合はワタの時点で染めて(トップ染め)紡績しますので紡績した時のロットが最終ロットです。 
    カシミヤのように高価な糸は最低30キロから50キロ、大きくても200キロぐらいで紡績します。このひとまとまりがロットでその中での色の違いはありません。
    ロット違いで一番困るのが色違いです。同じ色でもロットが違うと微妙に違うのです。糸(コーン)で比べても全く分からなくて、同じ色だからと油断して途中から違うロットの糸で編んでも人間の目は微妙に違うことを見分けてしまうんです。人間の目って凄いんです。

    1着分300グラムかかるセーターを3着編むとすると、300グラムx3着で900グラムです。この場合は1キロで足りますが、このコーンの糸で同じロットが終わった時、残りの100グラムを使ってもう一着セーターを編もうとしても使えません。天使のショールも1枚120グラムはかかるので編めません。返品もできません(当然です!)ので、配色の一部で使うとか、小物を作るチャンスを待ちますが、小さなコーンがたまってきます。

    色々色のコーン.jpg

    UTOでは、ロット違いの糸のロス分はコストに乗せず、セーターの価格はあくまでもそのセーターにかかる実貫で計算しますのでこの残糸をなんとかしなくてはなりません。最高品質の原料。1キロ、ン万円もする糸。ロットが違うことで使えないとはあまりにももったいない。なんとか換金しなければと日々頭を絞って、出来たのがこの『色々色の天使のストール』です。

    色々色ストール1.jpg  色々色ストール2.jpg  色々色ストール3.jpg

    わたしが書いています

    株式会社ユーティーオー宇土 寿和(うと としかず)

    宇土 寿和

    UTOの、宇土です。
    「ライブラリー」の記事で、ウールの宝石と言われるカシミヤニットの魅力や特徴を知っていただき、より多くカシミヤ製品を手にとっていただく機会が増えれば幸いです。