カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

カシミヤと人間はいい関係

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長年カシミヤを生業にしていて、実は心の奥で危惧していることがありました。 それは、『ひょっとしたらカシミヤは大事なうぶ毛を人間から強制的に獲られて、人間の犠牲になっているのではないか?』ということです。

目次

    安心してカシミヤを着てほしい

    長年カシミヤを生業にしていて、実は心の奥で危惧していることがありました。 それは、『ひょっとしたらカシミヤは大事なうぶ毛を人間から強制的に獲られて、人間の犠牲になっているのではないか?』ということです。

    はるばる中国・内モンゴル自治区の1500メートルの高地でカシミヤで生計を立てていらっしゃる、牧民の杜さんを訪れて、杜さんの話を聞いたり自分の目で見て、確かめることが出来た最大の収穫が、カシミヤと人間の良い関係でした。

    カシミヤのうぶ毛は人間が梳かないと夏毛に変わるときに自然に落ちてしまうか、岩などに擦りつけて毛を落とそうとするそうです。そのような毛は砂が入ったり痛んだりするのでうぶ毛が生え換わる時期に梳いてあげるのがカシミヤにとっても良いんだそうです。

    アラシャンの放牧風景 HP用.JPG

    それでも、『うぶ毛を梳かれているカシミヤは痛くないんだろうか?』と、まだ心配でした。ニコニコ顔の杜さんは、「カシミヤを傷つけたり粗っぽくすると嫌がって鳴くけど、自分が育ててきたカシミヤだから労わってやるとちっとも痛がらないし嫌がらないよ」。 「何はともあれ、見せてあげるよ」と、仕事場に案内してくれました。 ひっくり返されたカシミヤは一瞬驚いた様子でしたが、杜さんが熊手のようなものでうぶ毛を梳き始めると、おとなしく気持ちよさそうなとろんとした目で気持ちよさそうです。そのカシミヤの様子を見ていて本当に安心しました。

    『カシミヤと人間の良い関係』。これを知ったのがこの旅の一番の収穫でした。 皆さんも安心してカシミヤ製品をご愛用ください。でも貴重な原料なので大事に、カシミヤに感謝して使わせていただきましょう。

    DSCF0183カシミヤと人間は良い関係.JPG

    わたしが書いています

    株式会社ユーティーオー宇土 寿和(うと としかず)

    宇土 寿和

    UTOの、宇土です。
    「ライブラリー」の記事で、ウールの宝石と言われるカシミヤニットの魅力や特徴を知っていただき、より多くカシミヤ製品を手にとっていただく機会が増えれば幸いです。