カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

【こだわりの自然乾燥】効率が悪くてもカシミヤに優しい乾燥法

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よく、「なぜ岩手の北上ですか?」と聞かれます。それまで縁もゆかりもなかった岩手に行ったのには奇跡と言えるほどの偶然が重なっていました。

目次

    各々ブランドが風合いを決める

     UTOの工場の一角は、自然乾燥の為に天井から下がっている色とりどりのカシミヤ製品でいつも大賑わいです。
     あの、カシミヤの軽くて柔らかい風合いは前項でお話しした縮絨という工程を経て作られますが、UTOカシミヤは縮絨した後の乾燥が全て自然乾燥だと言うと業界の中では「いま時自然乾燥している処があるんだぁ」とびっくりされます。殆どの工場では乾燥機で大量に効率よく、ふんわり感もプラスされるので回転させながら温風を当てるタンブラー乾燥が常識です。
    しかし、UTOでは工場の開業時からすべて自然乾燥なので、いつも当然のごとく自然乾燥です。
     乾燥場には頭上に何本もの縄が平行に渡してあり、その上に縮絨と脱水が終わった製品を置くようにして干しています。
     縮絨が終わった製品が次々と干され就業時間にはさながら満艦飾のようです。
     この方法ですと風の通りが良く冬場はほぼ一晩で乾きます。冬場の乾燥対策には抜群ですが、夏場になるとなかなか乾きが悪く湿気で作業場が熱くなってしまいます。
     しかし、時間と手間がかかってもカシミヤにとって自然乾燥が最も優しい乾燥の方法だと思っています。

    わたしが書いています

    株式会社ユーティーオー宇土 寿和(うと としかず)

    宇土 寿和

    UTOの、宇土です。
    「ライブラリー」の記事で、ウールの宝石と言われるカシミヤニットの魅力や特徴を知っていただき、より多くカシミヤ製品を手にとっていただく機会が増えれば幸いです。