【カシミヤの『うぶ毛・わた』の話②】土毛(どもう)の選別
放牧されているカシミヤですから毛には枯草や木の小枝やゴミなど一年分の汚れが付いています。この状態の毛は土毛と呼ばれていて、牧民から集められた土毛は六十キロもある大きな袋に詰められて選別場に運び込まれます。
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地道だが現地の雇用を生む大事な工程
放牧されているカシミヤですから毛には枯草や木の小枝やゴミなど一年分の汚れが付いています。この状態の毛は土毛と呼ばれていて、牧民から集められた土毛は六十キロもある大きな袋に詰められて選別場に運び込まれます。
土毛の不純物を取り除くのが選別作業です。選別作業は人海戦術で、それは地元の女性達の仕事のようです。カシミヤのわた作りの工程ではこの選別の工程が一番多くの人手を必要としています。
選別作業は編みや縫製のように熟練を要する技術者と違って、採毛した毛からごみや小枝を選り分けたり、こびりついた汚れを薬品で落とすというような単純作業で、高い賃金ではないけど、一般の人でしかも大勢の人たちの雇用が生まれるのであまり仕事のない地元では大いに有難がられているそうです。
体育館みたいな広い部屋に、髪かぶりとマスクで完全武装した大勢の女性が目を凝らして黙々と選別している光景は圧巻でした。