前回紹介した橋本ビルの先が現在ＵＴＯが入るたつむら青山で、隣が「ニッカビル」でその先の先のビルがＵＴＯが創業した澁澤ビルです。

　ここは銀座線の表参道駅から歩いて６～７分で通勤などの交通の便が良いところです。澁澤ビルは７階でしたがワンフロアーが１０坪のペンシルビルでエレベーターが空いたらすぐにオフィスという狭い物件ながら保証金は１０ヵ月も必要でその点ではバブルが続いていました。

 

　３０年前、澁澤ビルの１～２階は「ミスクロエ」のショップ。通りの右向かいの全菓連ビルに「イネス」のショップがあり、真向いは伊万里焼の店「からくさ」という店でした。

　後に分かったのですが、店主は中島さんという人で、中島さんは骨董通りの名付け親だそうですがそのころは全然そんなことは知りませんでした。

　和服姿で通りに出て腕を組んで遠くを見ていたのを６階のオフィスから度々見ていました。しばらくして９４年に始まった「なんでも鑑定団」に出てきて「いい仕事してますね！」でブレイクして、「アッ！あの親父さんだ！」と気づきました。お向かいなのにお話をする機会はありませんでしたが、しばらくしてお店が無くなり、タレント活動で忙しいんだろうと勝手に思っていました。

　澁澤ビルの手前がＹＫビルで２階に飛行機専門のウィングクラブという飛行機の完成モデル専門店が入っていました。

　オーナーの矢野さんとはお話したことがありますが、なんでも鑑定団レギュラーの北原さんがおもちゃを集めるきっかけになった方です。残念ながらウィングクラブもコロナ禍の昨年閉店してしまいました。

 

　「伊万里焼・からくさ」の隣が和菓子の「菊家」で店の前に骨董通りには珍しい柳の木がありました。菊家は今はりっぱなビルになりお店は最上階に移り柳の木もなくなりました。ビルの前の植木鉢に柳が植えられています。

 

　その隣が今はセブンイレブンですが３０年前はライブハウスの「ブルーノート東京」でした。現在はちょっと先の６丁目に移りました。

　「世界の一流アーティストによるライブを至近で、美味しい食事やドリンクとともに、上質モダンかつシックな空間でお楽しみいただけるジャズクラブ＆レストラン」はご近所なんですが、私には敷居が高すぎて３０年も経ちますが一度も入ったことはありません。