自書の中古本が1円也
2016年に「頑張れ!大風呂敷旅行屋」という題名の小説を上梓しました。未練のある旅行屋時代のことを書いたほぼ自叙伝の小説です。
若者達で立ち上げた海外旅行の会社は、アマチュアの音楽家たちに海外コンサートに派遣するという、当時はどこもやってない企画でした。
苦しい立上りでしたがだんだんみんなの思うような仕事になり、日本でも特異な旅行屋として注目されました。
福井の女子高のマーチングバンドチームをオランダで開催された世界大会に派遣する話を基に、アフリカのナイジェリアで開催されるブラックアートフェスティバルのツアーを作る為に行ったナイジェリアでホールドアップやクーデターに遭遇した話を友人にしているときに、「小説にもないような話だから本にしたら!」とおだてられ、調子に乗って書きはじめました。
事業を始めても無いない尽くしで始める事業は大人から見たら無謀の塊で、若いからこそできる実行力で、はじめは失敗ばかりだと思います。お恥ずかしながら自分たちもそうだった。当時は苦しいことの連続だけどそれに立ち向かうことこそ貴重な経験でその後の人生の糧になってほしいと、「やってごらんよ!」のつもりで書きました。
原稿を書いたのはほとんどは通勤電車の中です。狭い通勤電車内で、A–4のコピー紙を4ッに折り曲げて書くのですが、通勤電車の中は結構集中できるのです。
小金井~吉祥寺の間は立って書き、吉祥寺~渋谷の井の頭線は始発に座れてかなり進みました。たまには字が揺れていて自分の書いた字が読めない時もあります。
会社と自分の名前が一緒なので、会社を検索すると私の本としてアマゾンでこの本が出てきます。「あぁ、まだ売っているんだ!」と思いますが、中古の処を押すと1円で売っています。「エッツ!俺の本は1円か?」と最初はショックでした。
ま、いらない人にとっては1円なんだろう、仕方ないと納得します。本は1円なのに送料は250円とか300円です。郵便で届くので120円が郵送代で120円ほどの値段なんですね。な、そんなところか?
作家でもない私の本ですから、1円ならお勧めしやすいです。「もしよかったらアマゾンの中古で1円で売っていますから読んでみてください!」と他人様にもお勧め安くなりました。「ニットの話」、「中小製造業・逆転のブランディング」も中古だと2~3百円なのでブックオフへ行くより安いと思います。