国賓大販店 台北・台湾
一九七〇年に初めて台湾に行った時からおそらく四~五回はこのホテルに泊まっていると思います。
国賓大販店と書きますが英語表記ではアンバサダーホテルなんです。
アンバサダーなら大使じゃないのと、思いましたが大使は日本語で、中国語では国賓なのか?同じ漢字でも違うんだ!」と同じ漢字表記でも日本と中国では意味が違うことを学びました。
国賓大販店は台湾では最も老舗ホテルひとつで、東京で言えば帝国ホテルのようなホテル。
迎賓館のような丸山大飯店が建ったり欧米のラグジュアリーホテルが進出して来てちょっと霞み気味ですが、立地や知名度では抜群のホテルです。
一度は、このホテルに泊まって一泊二日の台湾出張と云うこともありました。
当時、台湾でニットを作ってもらっていて、展示会サンプルが間に合わず台北まで飛んで行って打ち合わせして、サンプルを手持ちで帰るという超忙の出張でした。
ニット屋の前は旅行屋でしたので多くの国を訪れましたが、台湾は大好きな国で七~八回は訪れました。台湾の人たちはおしなべて親日的で日本人だと分かると特に親しくしてくれ、台湾で嫌な思いをしたことはほとんどありません。
義父が日本統治時代の台北帝大の医学部卒ということもあり、多くの台湾の人を知りました。
統治と云うと現地人に対する虐待などがすぐに頭に浮かび日本人として心配していましたが、直接お話する機会が多く生の声を聴くことが出来ました。心配したようなことは全くなく、医学の面などでは、台湾の衛生観念を飛躍的に向上させて風土病なども激減したと、医療の専門的なことも教えてもらいました。
義父の友人たちは日本の教育を受けて日本の帝大迄卒業した人達ですので好意的なことは理解できますが、自分達だけではなくても、多くの台湾の人たちは日本の統治を評価していることを聴いてとっても嬉しく、安心した想いがあります。
七〇年代初めころは、ホテルの部屋から見る朝の通勤風景で自転車の洪水を見た時はビックリしてまた台湾のパワーを感じましたが、八〇年代後半はバイクに変わり、今は車の洪水で時代の移ろい台湾の発展を実感します。