カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

お勧め 早めの検診

「まずは血液検査をやってみましょうか」という掛かりつけの先生の勧めではじまり、1週間後に結果が出て、「psa値が高く前立腺癌の疑いが高い」と、先生の表情が曇りました。
 「大きな病院で検査した方が良いので、知ってる病院はありますか?」
「日赤は以前尿管結石で。診察券も持ってます」。「じゃあ日赤にしましょう」と、その場で先生が予約を取ってくださる。親族で癌は誰もいないし、調べればきっと杞憂に終わると思い込んでいました。

 2週間後、今度は日赤医療センターで、血液、尿、X線検査を済ませて泌尿器科へ。
 担当の先生からは、前立腺癌にほぼ間違いないということで生体検査手術を勧められます。前立腺癌は進行が遅いけど転移の恐れがあるので早い方が良いということで手術検査入院を決めました。

 検査でも生れてはじめての入院。工場のような広い手術フロアーは好きなモーツアルトの曲。
麻酔科チームの素早さに驚き、すぐに眠る。
 ・・・。病室で目覚める。生きてる!と一瞬思う。何カ所も管に繋がれ、エコノミークラス症候群予防のフットポンプで足をもまれて全然眠れない。睡眠薬を貰えばよかった。結果は2週間後。「配偶者か親族の方と来てくださいね」

 カミさん同行で病理検査の結果を聴く。やはり癌がある。治療方法と前立腺全摘手術の詳しい説明。要は、治療は時間がかかり、全部取れば転移の心配は無くなる。「それなら全摘出を」即お願いする。先生は驚き顔でカミさんに確認。僕より単純なカミさんもその方が良いとすぐに賛成。同席の癌患者支援の看護師さんが「癌の宣告を受けられて、大丈夫ですか?」聴いて下さるが、全然ぴんと来ない。「覚悟を決めて先生にお任せします。早く終わらせたいし」「癌告知を受けてそんなにさばさばな患者さんご夫婦は珍しいです」と驚かれる。我が家は元々危機感がないのかも。

 手術本番当日、先回と同じ工場のような手術フロアーへ。今日はジブリの曲だ。皆さんに挨拶し先生と握手。先生はロボット腹腔鏡手術の専門家。全幅の信頼でお任せだ。手術台で一瞬、『もしこれで死んでも俺は結構いい人生だった』という思いがよぎる。と思うと気が楽になる。てきぱきの麻酔チーム。全身麻酔で気持ちよく眠る。・・・。
 「ウトさん終わりましたよ!」で手術から目覚め、病室へ。「手術は成功ですから安心してください」と先生と妹の声が聞こえる。また眠ったようだ。

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