カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

エルサレム イン  ノティンガム・ 英国

ゴルフ場のように美しい緑の牧場に、点々と白い羊が草を食む光景が続く英国のカントリーサイド。訪ねた英国のニット工場は、そんな羨ましい環境の中にありました。

英国のハイゲージニットは、FF(エフエフ)というニット機でヒゲ針という特殊な細針を使って、一度に何枚ものセーターを編めるというのが特徴で、英国の十八番のニットなんです。
このときの訪問は仕入れが主でした。ニット工場見学なら楽しいし、自分の好きなものを自分のお金でのお買いものなら嬉しいんですが、お買い物でも一人別室で緊張の中で何千万円もの仕入れとなると神経も疲れます。
この日は、ジョンスメドレー、コックスモア、バイフォードと英国が得意のハイゲージニットの工場を駆け回りクタクタでホテルに入りました。

エルサレムイン.jpg

ホテルに着いたのは8時過ぎ。『結構古いホテルだなぁ、田舎のホテルだから仕方ないや』というのが第一印象でした。もう遅いし、夕食を食べに外に行く元気はないのでホテルにあるパブ兼レストランで食べようよ』ということになりました。

中に入るとこんな小さな街の何処から集まってきたんだろうというような凄い人。煙草の煙や賑やかな会話。結構出来上がって話し声も大きくなっている人も多く、これが英国のパブかと感心することしきりです。
飲めない私以外は本場のパブのラガービールで乾杯!食事だかつまみだか分からないようなメニューでお腹を誤魔化して、明日も早いということで早々に就寝。

朝は早いのが習慣になっているので6時ごろには目覚めました。せっかく訪れた街とホテルだからホテルの周りぐらいは歩きたいと外へ出てホテルを振り返るとホテルの壁にエルサレムイン OLDEST INN ENGLANDの文字。『ナニィ!?そんなホテルに泊まったんだ!』
不覚でした。昨夜入った時は古くて狭いというぐらいで、疲れてすぐに寝たのでまさかそんな歴史あるホテルだとは思いもしませんでした。

英国の車窓.jpg

クラシックホテルは興味ある人にとっては夢のホテルです。でも、興味や知識がない人は古臭い不便な宿泊施設に過ぎないと思います。今回は仕事のことしか頭になかったので、ホテルの下調べもなく、泊まった時に色々聞く機会を逃したのが悔いが残る泊まりでした。
イングランドで最も古いホテルと自称しているホテルは20件ほどあるそうですが、いずれにしても歴史と伝統のあるホテルには違いありません。1189年にスタートしたというエルサレムインは、その気になってもう一度泊まって、そして由緒伝来を根掘り葉掘り聞いてみたいホテルです。

スメドレー訪問

ジョンスメドレー本社にて

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