カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

インペリアル ホテル  ウィーン・オーストリア

ウィーンは教会の多い街です。街を歩いていると方々からよく教会の鐘の音が聞こえてきます。
シューベルトやベートーベンなどの音楽家の印象が強いせいか、鐘の音も荘厳な交響曲の一部のように聞こえてきます。

インペリアルホテルはウィーンのホテルの中では別格の扱いです。というのも、オーストリアには迎賓館がなくこのインペリアルホテルが迎賓館も兼ね、超VIPの方が滞在するのもこのインペリアルホテルなんです。
ウィーン・フィルハーモニーの本拠地のムジークフェラインはすぐ裏という抜群のロケーションです。どういう訳か、このインペリアルホテルに貧乏人の私が三回も泊まる機会があったラッキーホテルです。

インペリアルホテル

宮殿風の素敵な外観ですが、周りを威圧するような建物でもありません。入り口は思ったより小じんまりしていて、これがかのインペリアルホテルかと言うような感じですが、一歩中に入ると思わず感嘆の声が上がってしまうほどの素晴らしい内装で、超一級の美術館の中に居るような感じです。
ウィーンの歴史を直に感じる出来、貴重な体験と時間を過ごすことができます。

二回目に泊まった時、前回と同じように一階から二階に続く階段をホテルを堪能しながら見学していると、その日は二階のフロア-にホテルマンと厳ついガードマンが立っているんです。もちろんホテルマンは私の顔を知っていますが、緊張した面持ちで『恐縮ですが、今日はエレベーターを使ってください』と言うんです。『どうして?』と聞くと、『本日はエジプトのサダト大統領がお泊りですので、警備上このフロア-は立ち入り禁止になっているんです』と言うんです。
期せずして、エジプトの大統領と泊まり合わせになってしまったんです。そう言われてみれば、玄関に旗が掲げられていたようです。もう一人の厳ついガードマンはアラブ系の顔をしています。

今は亡きサダト大統領ですが、こんな風に国家元首が普通に一般人と一緒に泊まり合わせるのは、このホテルではあんまり特別なことではなさそうです。

date

2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2002