1998.7 小金井公園のカルガモ親子
* カシミアおやじのたわごと *
朝の散歩は近くの小金井公園です。ここは都立の公園ですが、二位の上野公園を大きく引き離してダントツに広い公園です。公園に接してゴルフ場としては会員権が日本一高いという小金井カントリークラブもあるので、この一帯は広大な緑地が広がっています。
四季折々の季節感を感じられ、私にとっては小金井に住んでいる一番の価値がある処です。
公園の西側に八重桜が見事な桜の園という一角があります。
染井吉野が終わり始める頃から咲きはじめ、いろんな種類の八重桜の花が毬のようにぶら下がる様は他ではちょっと見られない見事さで、絶対にお薦めです。
その八重桜の奥の江戸東京たてもの園。ここは江戸東京博物館の分館で、歴史的な建物を移築して展示しています。入園料は300円ですが、三井財閥の当主の三井本家や226事件で殺害された高橋是清邸、他にも貴重な建物や民家等22棟が移築され、良く整備されています。
たてもの園の東側に、たてもの園と公園を隔てる小さな堀があります。散歩でいつも通っているんですが、普段は鯉にパン屑を与える人がたまにいるぐらいのこの堀が俄然注目を浴びるようになりました。
七夕の日に堀の小さな浮島の草むらでカルガモのヒナが孵ったんです。9羽もいます。
小さくて丸々とした可愛いひよこ。母親の周りをにぎやかに泳ぎ回る様子を見たら誰もが思わず、「カワイイ!」声を上げてしまいます。
カルガモのヒナの誕生で、このあたりの雰囲気がガラリと変わりました。普段は誰もが黙々と歩いたり、走ったり、犬を散歩させたりしてたまに会釈をするぐらいでしたが、みんなが足を止めて目の中に入れても痛くない可愛い孫を見る目つきで親子の行列を見守っています。
列を組んで泳ぐ様子に感嘆の声が上がったり、カラスや猫を心配する声が上がったり。カルガモ親子という共通の話題で自然に会話が生まれ、ほのぼのとした連帯感が生まれたようです。
朝の散歩の大きな楽しみが増えました。
なんとか、一羽残らず元気で巣立って欲しいものです。