カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

2000.2 小さな蝶の楽園へ 

* カシミアおやじのたわごと * 

  どうも仕事が思うようにいかない。こんな時は思い切って半日でもいいから狭いSOHO(ホームオフィス)を出て気分転換したほうがよさそうです。

 近くの小金井公園を散歩、コンビニでお握りを買って高尾山の麓から頂上まで歩くなど、体を動かすと結構気分転換になります。あんまり都心の方には足が向きません。

 体より頭をリフレッシュしたい時に行くと、リゾートに行ったようにリフレッシュが出来る処があります。そこへは武蔵小金井から立川経由で約30分。今年開通したばかりのモノレールでぐっと近くなった多摩動物公園です。

 「なぁ~んだ、大人げない!」と、おっしゃるかも知れませんが、ここに、『僕にとっての楽園』が、あります。特に冬は最高です。

 入り口で500円を払ってすぐに右手へ。コートの襟を立ててすっかり葉を落とした雑木林の霜柱を蹴散らしながら進むこと2分で到着です。

  『熱帯昆虫園』の温室に入ると、途端に眼鏡が曇りますが、曇りの間から熱帯の蝶が目に入ってきます。外は真冬なのに、温室の中はブーゲンビリアやランタナの花が咲く真夏です。沖縄や八重山諸島の蝶を中心に放し飼いされ優雅に飛び回り次々と蝶たちが吸蜜に訪れます。本州ではほとんどお目にかかれない蝶が多く、ワクワク、うっとりです。寒さと仕事の疲れで固まった頭と体が解けるようにリラックスしてくるのが分かります。

  30年ぐらい前、初めてここに来たときは一生懸命に蝶を集めていて、自分のコレクションが貯まっていくのが嬉しかった頃なので、目の前を飛んでいるカンピン(羽根が全く痛んでいない)の蝶に、御馳走を前に御預けをくっている犬みたいな心境でした。

  この頃は、コレクションより蝶たちが飛び回っている様を見るだけでもハッピーな気持ちになれる、『一段グレードが上がったというか、枯れたというか』の状況ですので、ここのように蝶たちが安心しきって(?)花から蜜を吸っている様を眺めていると、蝶たちは恥ずかしいかもしれないけど、一時間ぐらいはあっという間に過ぎてしまいます。

  もし、ここにデッキがあって上半身裸で寝そべって蝶たちを眺めながらうとうと出来たら、温度といい、快適なハワイと言う感じです。

  人それぞれリフレッシュの仕方があるでしょうね。へんな処とは思っていませんが、いい大人が、『多摩動物園に行ってきた』とは、なかなか他人様には言いにくいですね。

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