1996.3 カリブの真珠バハマの、パステルカラーハウス
* カシミアおやじのたわごと *
例年に比べて寒さの厳しいこの冬。話だけでも暖かいところのお話を。
青い海に白い砂浜。燦々と輝く太陽。椰子の葉をゆらすさわやかな風。そして色鮮やかなトロピカル・フラワーやフルーツ。南海の楽園の基本は世界中ほとんど同じですね。その魅力や違いは、そこの住む人々や文化が醸し出す独特のフィーリング。そのフィーリングが自分の感性とシックリくるところが自分の楽園でしょう。でも決して一つだけではないですね。
バリならバリの人々やバリヒンドゥーの宗教に根付いた生活や文化。ハワイはアメリカの豊かさや垢ぬけたセンスと清潔感。アカプルコならやっぱりラテンの陽気さではないでしょうか。
そして今回のバハマの良さは何と言ってもカリビアン達の人懐っこさ。それとピンクやクリーム色にペイントされたおもちゃのような家々に代表されるライト感覚です。
バハマへはニューヨーク、アトランタ、マイアミ等多くの都市から入れますが、いづれにしてもバハマに着くまでのアプローチが素晴らしいんです。
飛行機の窓から見下ろすカリブ海にサンゴ礁に囲まれた島々が次々と現れます。島が近づくと紺碧の海から、海が浅くなるにつれてブルー、ライトブルーへと微妙に変わります。
黒いリーフに囲まれた内海はエメラルドグリーンから白までの淡い色のグラデーション。そして真っ白な砂浜の内側は熱帯の濃い緑。このブルーとグリーンの調和した様はまるで『南国の楽園』という、無声映画のプロローグのようで、カリブの楽園に来た実感と期待を高めてくれます。
バハマの首都ナッソーは、首都という厳めしさからほど遠く、ディズニー映画のロケのセットといった感じの可愛いらしい街です。
デューティー―フリーのお店が並ぶメインストリート。お店もパステルカラーにペイントされ、バサールが大きくなったような通りです。海外旅行!というような大げさな買い物の感覚でなく、買い物嫌いな私でも童心に帰って楽しみながらお店を冷かしながら散歩できる通りです。
ノンビリ歩いていないとすぐに街はづれ。もちろん高層ビルなどはありません。ナッソーで一番高い建造物は、たぶん港に停泊中の豪華客船でしょう。
観光スポットとしては、特別これといった見どころはないけど、感じ所はいっぱいあると思います。でも我々日本人は何もしない時間を過ごすには練習が必要かもしれません。