カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

1993.6 もっともスイスらしい村 

* カシミアおやじのたわごと *

  パリ八日間とか、パリ・ミラノ十日間などと言うツアーをよく見かけます。短期間で安いという手軽さから大変人気があるようです。短い旅だから仕事にお買い物にと忙しく飛び回りますね。でも土日のパリやミラノの会社はもちろんお店もほとんどがお休み。そこで是非お勧めなのがスイス。週末の一~二日間をスイスで過ごす週末を是非お勧めします。

  フランスのパリからスイスまでは列車で約四時間。朝早めにパリを出たら昼過ぎにはインターラーケンという美しい湖畔の街に着きます。ここから登山電車に乗り換えてトコトコと約四〇分、今日の目的地のグリンデルワルドに到着です。

  

 

 「スイスらしい処は、具体的に何処に行けばいいんですか?」と、旅行屋の時によく聞かれたんですが、私は日本人が最もスイスらしいと思うイメージに近いのがこのグリンデルワルドではないかと思っています。広々した緑の牧場が広がり、家々の庭や窓辺に嫌いな花々が植えられ、万年雪を頂いたアルプスの山々が望めます。俗っぽい言い方しかできませんが、本当に絵のように美しいとはこのことかと思います。

  スイスといってもジュネーブやチューリッヒに泊まることはあまりにももったいなさすぎます。本当のスイスの良さは(私の偏見かもしれません)、牛たちのカウベルで目覚め、朝の牧場を散歩することです。本当に気持ち良いですよ。それも牧場の中にある小さなホテルなら最高です。

  

 朝食は、麦の入った硬めのパンに牧場で搾りたてのミルク、アップルジャムなどが登場するはずです。お天気が良かったらハイキングしてみてください。アイガーやユングフラウなどのアルプスの山々が目の前に広がり、今まで写真や絵葉書やパンフレットなどの世界が現実に目の前に広がるはずです。

 時間があれば三、四五四メートルのユングフラウヨッホへ登ってみるもよし。もっと良いのはお花畑の中でお昼寝すること。もし一時間でもうとうと出来たら、一生忘れられないお昼寝になるでしょう。(日焼けに注意)

  インターラーケンへもどり、ここからは有名なシンプロントンネル(青函トンネルが出来るまでは世界一の長さ)をくぐり約三時間。ヨーロッパは思っている以上に狭いのです。

 このコースは大好きで何回も通ったコースですが、訪れる度に命を洗濯してくれます。春から秋までの間なら、いつ行っても感動すること請け合いです。冬場もスキーの好きな方なら世界でも有名なスキー場を堪能できると思います。冬場はこの牧場のすべてがスキー場になるのです。

  

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