1993.8 雨知らずのゴルファー天国
* カシミアおやじのたわごと *
円高が進み、一ドル百円にもなりそうな勢いですね。日本で稼ぎ海外で使う。この最も効率の良い使い方の一つが海外旅行ですよね。ニット屋になったけど、今頃まで旅行屋をやってりゃ良かったなどと時々思うほど、いま海外旅行は有利です。中でも一番は(私は、という但し書き付き)ゴルフ。
海外、特にアメリカでのゴルフは超安で気軽という、ゴルフ大好き人間としてはまさに天国です。
ハワイやグアムのゴルフ場は、今では日本企業のオーナーが多く、高くて混雑して日本と変わらなくなってしまいました。でもアメリカ本土では、セルフカートを引いたり、肩に担いだりして、みんな気楽にプレイしています。日本みたいに大袈裟でないところが良いですね。
プレイフィーも、パブリックコースでは、何処でも一五ドル(千五百円)前後。リゾートホテルの素晴らしいコースでも五〇ドルぐらい。百ドルもするコースはめったにありません。
ロス市内で、UCLA近くのランチョーパーク・ゴルフコース。ここはパブリックですがロスアンジェルスオープンも行われた、良いコースです。
ここで以前、老夫婦と三人でプレイしたら、なんとこの老夫婦はパターだけやるんです。二人で散歩しているみたいで、あっちこっちへ行く下手な私のボールを捜してくれて、日本では考えられないゴルフでした。
ちなみにここは一二ドル(週末一四ドル)。市民で、老人や学生は割引です。
いま、一週間の休みと二十万ぐらいのお小遣いがあったら明日にでも飛んで行きたいぐらい、是非お勧めがカリフォルニアのパームスプリングス。
ここは日本ではまだあまり知られていないようですが、ブッシュ大統領と海部首相の日米首脳会談をやったぐらいアメリカでは有名な処なんです。
ロスアンジェルスから東へ車で約二時間。着くまでは荒涼とした砂漠の中にこんなきれいなリゾートがあるなんて考えられませんでした。道の片側はゴツゴツした岩山と砂漠。もう一方は緑の芝生にスプリンクラーが回る豪華な別荘。これを見ていると、本当のアメリカの底力を見せられる思いがします。
このパームスプリングスでもう一度絶対に泊まりたいのがラキンタホテル。このホテルはパームスプリングスの中では最も古いホテルの一つです。雰囲気、サービスとも抜群。白い壁に赤い屋根。中世スペインの領主の館風のホテルで、花に埋もれているといって良いぐらいの、花いっぱいのホテルでした。
泊まっていたコテージの庭の小さな木にハチドリがニワトリの卵ぐらいの小さな巣を作っていて、ゴルフが終わって、デッキチェアーから長い時間、眺めていた思い出があります。
PGAツアーやゴルフボールのCMに使われる有名なこのコースでも六月のオフシーズンのこともあって、二~三ホール前も後ろもガラガラの状態でした。この素晴らしいコースで出来るだけで幸せ。しかも値段は六千円弱。四日間やって日本と同じだと思うと、日本でプレイするのがなんだかバカバカしくなってきました。
いつか皆さんをお誘いして、BHFのゴルフコンペをここでやってみたいものです。