1999.4 夫婦それぞれの花想い
* カシミアおやじのたわごと *
狭いベランダでも、仕事の合間のガーデニングは疲れた目や体を癒してくれます。
苗を買ってきて、水をやり、丹精して育てて、蕾を付けてくれると本当に嬉しくなります。「大変だね」と言われますが、好きな者にとっては育てるプロセスは楽しみの一つ、と言うよりプロセスの方が楽しいものです。
夫婦のコミュニケーションをとっていないと、その咲き始めた花が玄関の花入れに入っている時があります。
『アレー、せっかく花が咲き始めたのに!』とがっくりくるときがあります。特にカミさんのお店が休みの日は要注意です。掃除洗濯が趣味、『家事をすますと気分がスッキリする』と言いながらせっせと励んでいます。その最後の仕上げが花をアレンジすること。
お店で買ってきた花にちょっとプラスするにはベランダが一番のようです。
『お花頂戴!』と言って鋏を持ってベランダに出られると何を切られるか気が気でありません。
何んか月も掛かって育ててせっかく咲き始めたのに、切って活けると一週間ぐらいで萎れてしまうのは何とも惜しい。枯れるまでそのままにしておきたいんですが、彼女はお花が一番きれいな時に華やかに飾ってあげたい、立ち枯れたお花こそ哀れと思うようです。
実際、上手くアレンジされ美しさを引き立てられた花に、思わず『ほぉー!』と感嘆するときがあります。そんなときはベランダでひっそりと咲いているよりこっちの方の花が幸せかなと思う時もあります。
茶花のように客人を迎える時の最高のおもてなしはそんな感覚でしょうか?男と女の違いでしょうか?それとも僕がけちなだけか?
お互いに理解すると、相手の言い分に頷かされるものがあります。どちらも正しいんですね。きれいと思うのは一緒ですから。
この頃は、こちらの気持ちを汲んでか、遠慮してか。貰い方が上手くなりました。また影響を受けてか自分でも部屋に飾るようになりました。
只彼女は、シソとか、パセリ、ハーブなどもっと食べられるものを沢山生産して欲しいようです。八百屋さんはすぐ近くにあるのに。