1999.3 SOHO(ソーホー) スモールオフィス・ホームオフィス
* カシミアおやじのたわごと *
朝食が終わると通勤時間ゼロ分。別室のホームオフィスに入って仕事開始!
陶磁器の店をやっている電車通勤のカミさんを、『じゃーね、行ってらっしゃい!』と送るときにはすでに仕事は全開状態。
『奥さんは毎日元気いっぱいで出掛けて行くし、御主人は家に居て何やってるんだろう?』と、近所の人たちは興味深々のようです。日中出歩いていて不思議そうな眼差しに出会うと、その眼は何を物語っているのか想像できて可笑しくなってしまいます。
日本ではSOHO(ソーホー)、スモールオフィス・ホームオフィスは、まだまだ馴染みがありません。男は外で働いて女性は家で主婦業をやる、あるいは夫婦とも外で働くのは想像できても、旦那だけが家に居るというのは何ともなく不可解のようです。
管理人さんも初めの頃、昼間会うと『仕事は?会社は?と聞けない様子で』それが面白く意地悪にも仕事のことは話しませんでしたが、たまたまマンションの点検のことで部屋を覗いた時の第一声は『ホー、ヘェー』と感心した様子。
コピーなどの事務機器や書類が並んだホームオフィスを見て納得がいったようです。特にパソコンはインパクトが強かったのか、『コンピューターで仕事しているんですね!』
もちろんパソコンがあるからと言って、大した仕事をしているはずがありません。
管理人さんの広報が効いたのか、この頃は家で仕事をしていることを知っている人が多くなり、反応の面白味はうすくなってしまいました。
『職場はホームオフィス』という若い人の感想は、『良いですね!羨ましい』が3人に2人。一方、お年寄りは無言で複雑な表情。想像できかねるようです。
この状況に至極満足していますが便利なことは何と言っても満員電車での通勤が無いこと。この通勤時間分はきっちり仕事が出来ます。でも通勤での体力を使わない分運動不足になりがちです。また、電車の中は読書タイムだったのでなかなか読書の時間をとるタイミングが難しい。
一人で仕事をしている分、集中は出来るけど終わるタイミングが難しく、つい長々と仕事をしてしまいます。時間の管理が難しい。サボるには結構勇気がいり、自分に言い訳しないとサボれません。
午前中ちょっと集中すると、つい2時、3時になって昼食の時間を逃してしまいます。そうなると住宅街に食べる処は殆どないので、自分に課している1日1万歩に向けて駅までテクテク。時間を逃したらまともな食事にありつけることはまずありません。都会には食べる処が沢山あるとつくづく思います。この頃は、嫌だった都心に出かけて行くのが新鮮になりました。