2015.2 開かずの踏切から12年
*カシミアおやじのたわごと*
通勤で毎日利用する武蔵小金井駅。この通信の2003年の秋号に「開かずの踏切」で書いたことがあります。
この武蔵小金井は、駅のすぐ横を小金井街道という大通りが通っています。当時はこの小金井街道の踏切が大問題になっていました。
中央線は超過密ダイヤで、朝の通勤時間帯は一時間に上下30本ずつの列車が走っています。1分に1本の列車が来るので踏切の遮断機はほとんど開きません。当時この踏切が開いている時間が60分に60秒ということですから、お話になりません。
たまに踏切が開いたら、それまで待っていた人たち、車、自転車が一斉にわたり始めますので大騒ぎの鬼ごっこ状態。
そんな状態ですぐに次の列車がきて、横断の途中で警報が鳴り遮断機が下り始めます。急いで渡ろうとして凄い混雑。ベビーカーや足の不自由な人、お年寄りなどは命がけの踏切です。これが遊びではなく現実の踏切ですから危険極まりありません。
そんな危険な踏切を解消しようと、高架工事が始まったのが、2003年9月でした。以来約7年。やっと高架の工事が終了してあの危険な踏切はなくなり、それに伴い駅前もすっかり新しくなりました。
日本の駅前は昔から商業の一等地。その一等地を求めて商店街が発展してきました。武蔵小金井にもご多分に漏れず昔からの商店街があります。
高架が完成して、駅前広場が整理されて商業ビルが建ちましたが、これはJRのビルです。そして大資本のイトーヨカドーが出店して来て賑わっています。その後、高架の下にJRの商店街が開発されていてもうすぐオープンです。
魔の踏切が解消され、駅前広場も整備されて住民にとっては便利になりました。
住民にとっては良いことですが、既存の商店街の人たちは大変だと思います。一等地だった駅前商店街に特等地のJR商店街が競争に躍り出てくるのですから。
あの狂乱の開かずの踏切解消の高架工事がはじまった時にどれだけの人が商店街の危機を予想したでしょう?
競争の厳しい世の中だと思いますが、いつの時代も生き残るには変化が必要。
昔はよかったでは済まされないし、駅前がいつまでも繁盛するとは限らない時代で、今は勝ち組の大型店でもずっと安泰ではないでのしょう。
小社も含めて、それこそお店の業態を買えるぐらいの変化と対応を求められているのでしょう。世の中は厳しい!