2015.10 観光立国を目指してほしい
* カシミアおやじのたわごと *
若いころから旅が好きで、それが高じて最初に就職したのが旅行会社でした。現在のカシミヤの貧乏会社を誰かがやってくれるなら、今でも一番やりたい仕事は旅行関係です。
一昨年あたりから訪日旅行者の増加や、中国をはじめとするアジアからの旅行者の爆買いに気をよくして、日本政府は1300万人の訪日旅行者を目標に一気に増やそうという目論見です。
巷では凄い伸びと云っていますが、旅行屋にいたころから日本は4~5千万人が来訪する目標を立ててほしいと思っていました。
日本はモノ作り大国で発展してきたので、観光産業で多くの国民が生活できるとは思っていなかったのではないかと思います。海外では観光を一番の産業にしている国も少なくありません。しかも観光産業はとても裾野の広い産業です。製造業に比べると季節の変動や風評などがリスクですが、製造業ほどの巨大な資金も必要もなくとても有望な産業だと思います。
マスコミなども、中国人などの爆買いなどに注目しているようですが、観光産業のメインは滞在費にあると思います。
昔から私は、「1週間以上日本に滞在してくれる観光客は航空運賃を割引してあげる」ぐらいしても良いという程の過激派です。旅館だって宿泊客は自家用バスで送り迎えするほどですから。
旅行は、慣れない頃は団体などでの決まりきったコースを旅するのが多いのですが、慣れてくるとだんだん個人旅行になり分散型になります。
また、旅行先もはじめの頃は有名観光地を訪れる物見遊山が主ですが、だんだんと滞在型に発展し、旅行期間も長くなる傾向にあります。
農家などに泊まるアグリ・ツーリズムなどが定着すると、農業収入に宿泊の収入アップで後継者などの解決にも貢献すると思います。しかし、旅館業者や行政の担当者などが「旅館業界は厳しい規制の中でやっているのに素人に安い値段で泊められたらたまらない」というような反対があるようですが、プロの業者とはおのずから違うと思います。
ただ、旅行等に係わる法律も、作られた時代を反映していると思いますので、時代に合ったものに改正しないといけないでしょう。と云ことは、観光客を増やすには何よりも法律を作る議員の皆さんに仕事してもらうしかなさそうです。
一升枡の中での取り合いではなくみんなで枡を大きくする努力をすることが大事でしょう。