カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

2019.1 岩手県北上を世界のニットの聖地に

 イタリアのミラノとフィレンツェの間にモデナという街があります。車好きな方ならすぐに「ア!」と、にっこりする人が多いと思います。ここはイタリアの名車フェラーリの本社がある処で、F1などの車好きの人なら一度は訪れたいと願う憧れの地なんです。

 私の望みは、F1のファンがフェラーリの街モデナを訪れるように、世界中のカシミヤ好きが、UTОの工場のある岩手県北上市に集まってくれる処にしたいのです。

  カシミヤが好きで、北上に行って自分のカシミヤセーターやストールを作っているところを見たり体験をしたいという人が世界中からUTОに来てくれる。その後、豊かな自然や文化に恵まれたみちのくを旅してもらいたい。そして若者たちに、ここからビジネスをするためにニューヨーク、ミラノをはじめ世界に羽ばたいて欲しいのです。

 

 縁があって山梨から岩手に移ってきたUTОですが、北上に来たことを機に、北上の人達に支えられてここまできました。何より岩手の若い職人たちが頑張ってくれています。

 モノづくりの環境もブランドの重要な一部だと思います。

 世界最高級の原料で世界中のどこよりも丁寧なモノづくりを基に、広い緑の美しい芝生の中に建つ仕事のしやすい明るく清潔な工場で、芸術品のようなUTОカシミヤが作られる。東北で一番お洒落な工場でモノづくりをしてもらいたい。そして大都市にも負けない豊かな生活をおくれる経済的な基盤を作ること。こんな工場を残したいと思っています。

 

 20代は世界を飛び回る旅行屋。30代はニットアパレルで日本中のブティックや百貨店さん等と仕事をさせて頂きました。40代に独立し、無謀にも工場を作って上手くゆかず、どん底をはいずりました。そして岩手に来たのを機に事業が上向きはじめました。決定的だったのはふるさと納税でカシミヤが好評を得たことでした。全国から3年連続で2億円を超える寄附を頂き、北上市にも、寄附者の方々にも喜ばれ、何よりも当社の経営に大きく貢献してくれました。

 こうしたウィンウィンの縁を大切にし、岩手の雇用に貢献したい。というより、この地のまじめで丁寧なモノづくりで世界に発信したいと思っています。

 大震災で大きな痛手を負った東北。

「岩手の北上には、お洒落で明るいカシミヤの会社があるんだよ」と言ってもらえる職場を作ることこそ地方創生の本髄だと思います。

 写真は、UTOが目標とするイタリアのヴォッテガヴェネガです!

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