UTO(株式会社ユーティーオー)

2013.11 地球温暖化の証

*カシミアおやじのたわごと*

いるはずのない蝶が飛んでいる。

この通信の挿絵が蝶なのはなぜ?という質問を何人かの方から頂いた事があります。ごもっともです。

 2001年からこのニット便りを始めた時は花を描いて挿絵にしていました。でも素人の悲しさ、だんだん回が進むと描ける花が無くなってきたので2006年から得意な蝶の画にすることにしました。その後は不精にも写真になってしまいましたが・・・。

 小学校の2年の頃から蝶を追いかける昆虫少年で、将来は蝶博士が夢でした。家の事情で蝶博士は諦めましたが、旅行会社に就職しても続けていて日本はもちろん、旅行屋の利を生かして、タイ、シンガポール、マレーシア等の東南アジアをはじめ、アフリカに行ったときもしっかり補中網を持っていきました。ニット屋になってから長~いお休み。老後には蝶に戻りたいですね。

 この蝶はナガサキアゲハといいます。後ろ翅に白い紋が並んでいるので、♀とわかります。

 小学生のころに九州の島原の田舎でよく捕まえました。名前にナガサキが付いているだけに長崎にゆかりの蝶です。最初に発見されたのが長崎で、かの有名なオランダ人医師シーボルトが名付け親です。

 島原ではごく普通にいる蝶ですが、1950~60年代この蝶の分布は、九州、四国、本州の山口、広島以西でした。暖かい処に住む蝶で、柑橘類を食草としています。昆虫の生息範囲はかなり限定されていて、台風などに乗ってたまたま飛んでくる迷蝶等以外見られる事はなく、発見されれば新発見として新聞などに載るぐらい珍しいんす。

 小・中学生の頃はもちろん遠くへは採集には行けません。北海道などは夢の夢。信州や東北等の北国の蝶や高山蝶がほしくてたまりませんでした。唯一手に入れる方法が文通で交換することで、その際に東京や東北の人などに人気の蝶が大型で迫力のあるこのナガサキアゲハでした。

 そんなナガサキアゲハが最近の地球温暖化で関東で見られるようになりました。

 氷河期は僕のイメージでは、もっともっと寒くて氷付くようなイメージでしたが、実際は今より5度ぐらい低かったそうです。最近の温暖化は1950年頃に比べると年間平均気温が2度上昇したそうです。これは当時の鹿児島の気温と東京が同じになったのと同じで大変な事なんです。昆虫でも温暖化の証の一端が伺えます。

 北極や南極の氷が解けて、キリバスなどの海面スレスレの国が波に浸食される。現実的な話だと思います。

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