ホームワークとホームオフィス
最近、コロナウイルス騒動でリモートワークやテレワークなどと言われる在宅勤務が急にクローズアップされていますが、私は1997から3年半、ホームワークというよりホームオフィスで仕事をしていました。
青山の骨董通りで起業したニットアパレルが上手くいかず。負債を抱え、断腸の思いで事務所を畳んで小金井の自宅を事務所にした時は、負け犬の都落ち気分でかなり落ち込みましたが、悲観していても始まりません。2~3日もすると完全に仕事モードに頭が切り替わりました。
朝食が終わると通勤時間ゼロ分、仕事部屋(お洒落に言うとホーム・オフィス)に入って仕事開始!カミさんを、見送りすぐに仕事モード全開状態。
97年頃の日本ではSOHO(ソーホ)スモールオフィス・ホームオフィスはまだまだ馴染みがなく、『奥さんは毎日元気一杯で出掛けて行くし、御主人は家に居て何やってんだろう?』、マンションの管理人さんや近所の人達は興味深々のようでした。
たまたま火災点検で部屋を覗いた時の管理人さんの第一声は『ホー、ヘェー』と感心した様子。 コピー機などの事務機器や書類が並んだホームオフィスを見て納得がいったようです。
当時は、『職場はホームオフィスです!』というと若い人の感相は『良いですねー、うらやましい』が3人に2人。一方、私と同年代の年寄りは、無言で複雑な表情。想像出来かねるようでした。
この状況は本人はしごく満足していました。なにより満員電車での通勤が無いこと。通勤時間分はきっちり仕事が出来ます。でも通勤での体力を使わない分運動不足になりがちです。又、電車の中は読書タイムだったのでなかなか読書の時間をとるタイミングが難しい。また1人で仕事をしている分、集中は出来るけど終わるタイミングが難しく、つい長々と仕事してしまい時間の管理が難しのいです。ましてや自分の会社だけに、サボるには結構勇気が要ります。
コロナウイルス騒動を機に、日本人の仕事の仕方も随分変わると思います。リモートワークはごまかしがきかない仕事だと思います。カッコだけの奴、社内政治や年功序列の奴はごまかしがきかない実力が問われる時代になったのかもしれません。アメーバー経営のように、1人でホームワークが出来る人、採算が取れる人は独立してもやっていける実力者だと思います。
当時は、嫌だった都心に出掛けて行くのが新鮮で楽しみな田舎者でした。