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国宝 迎賓館・赤坂離宮

東京港区一の観光名所

 赤坂にある迎賓館は今まで何度も前を通り過ごすことがありました。私にとってここはご大層で、お国の賓客が泊まったり会議をする処で中の様子をテレビのニュースなどで見るくらいで、皇居の二重橋を眺める感覚でいつも素通りしていました。
 先月たまたま通りがかって中の様子を眺めていると、重厚な鉄の扉から出てくる一般の人がいるで、守衛さんに「はいれるんですか?」と聞くと、「どうぞどうぞ、向こうの西門から入ってください」ととても愛想が良いのです。
 内閣府という受付で本館と庭園を見学出来る参観料金1500円也をスイカで払って中へ。まずは表からは見られない裏庭へ。
 ネオバロック様式と言われる宮殿の表からの様子は見慣れた景色ですが裏からは初めて見ました。「裏庭には噴水があったんだ!」と新鮮な発見です。それにしても手入れが見事で手間もお金もかかってる!と変な処に感心してしまいます。
 建築物と言えば木造の江戸時代、その侍の世が終わり西洋に目覚めたばかりの明治政府がこれを作ったと思うと、「頑張ったんだなあ」と一種の感動的な感慨が沸きます。
 昔旅行屋でしたのでヨーロッパのベルサイユ宮殿やシェーンブルン宮殿など豪華で巨大な宮殿をたくさん見ていたので、この日本の迎賓館はコンパクトにまとまった宮殿という印象です。
 ベルサイユ宮殿に初めて入った時、内装の派手さと豪華さに驚き「凄い!」を通り越して呆れてしまった記憶があります。隙間なく彫刻されたキンきらキンの柱や壁、鏡、高い天井。パーティや会議をやったと聞かされても、「こんなところでパーティは出来ても集中して会議が出来るもんだ。ましてこんなところで眠るなんてどんな神経しているんだろう」と、詫びさびの中で生活している日本人としての感覚や文化の違いをまざまざと知らされた記憶があります。
 この赤坂離宮は豪華で派手ではある私が今まで観たヨーロッパの宮殿に比べるとシックで、上品だと思います。建物すべてに隅々まで本当に神経を配り日本の西洋式宮殿でした。

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