カシミヤニットのカスタムオーダー UTO

東京ミッドタウン

2007年4月9日にオープンした東京ミッドタウンのミッドタウンタワーは東京で一番高いビルで、地上54階建、248メートルもあるそうです。
当社から建築中の様子がよく見えていました。だんだん高くなっていくビルを六本木ヒルズと比べて建ち上がるのを楽しみにしていました。

ディベロッパーが六本木ヒルズの新興の森ビルに対して、こっちは伝統の三井不動産。テナントのホテルが、グランドハイアットに対してリッツカールトンという、トレンド志向の六本木ヒルズに対してグレード志向のミッドタウンというように好対照でそれぞれの特徴がよく出ているように思えます。

2012年秋 ミッドタウン021.jpg

また、六本木ヒルズには森美術館があり、こっちには赤坂から移って来たサントリー美術館があります。
すぐ近くに国立新美術館があるので一日で3館を巡る人もいるようです。でも、私は美術館のハシゴをする気にはなりません。美術鑑賞は大好きだけど、とんかつとステーキとうなぎを連続で食べるような感じになってしまうんです。

このミッドタウンが出来る前のここは防衛庁でした。その前は東京歩兵第一連隊。もっと前の江戸時代、文政11年(1828年)の古地図によるとここは松平大膳太夫となっていて下屋敷の印の●が付いています。
松平とあるので徳川家の親藩と思いきやこの松平大膳太夫は長州毛利藩37万石のことだそうでで、ここは長州藩の下屋敷だったんですが、幕末の頃幕府の長州藩追討の折に幕府によって壊されてしまったそうです。
一方、六本木ヒルズの方は長府藩・毛利甲斐守の上屋敷、毛利庭園はその名残ですが、期せずして両方とも長州に関係あるというのもまた因縁かも知れませんね。

2012年秋檜町公園の池 025.jpg

この約3万7千坪もある長州屋敷の敷地は斜面になっていて、防衛庁のあった高台に屋敷があって長州の檜屋敷と呼ばれ、低い方が池のある庭園になっていたそうです。
この庭園が後に港区の檜町公園になってました。このUTOを始める前に勤めていたニットメーカーのレ・アールがこの近くでしたのでたまに息抜きに行きましたが、当時は防衛庁の裏ということもあってかあまり人も来ないジミーな公園でした。

ミッドタウンの南側(六本木寄り)を敷地に沿って歩いていくとミッドタウンと檜町公園の眺めがいい通りですがかなり急な下り坂です。この坂が江戸の昔から残る檜坂。長州屋敷を挟んで北側の坂が地下鉄千代田線の駅名にもなっている乃木坂からも分るように赤坂から一段上がる丁度境目の土地なんですね。

2012年秋プラタナスとミッドタウン 027.jpg

ミッドタウンといっても大半はオフィスビルや住居ビルですから外から来た我々が入れるのはショッピングエリアのあるガレリアに限られますが、ミッドタウンと隣接のこの檜町公園も一緒に整備され境も取り払われているのでとっても気持ちのいい空間になりました。
お天気のいい日なら日本庭園と高層ビルを眺めながらお弁当を開くのは都会では最高の贅沢かもしれません。

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