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国立新美術館

骨董通りに面した10階にあるUTOからは巨大な煙突のような六本木ヒルズ、東京タワー、乃木坂の東京ミッドタウンの超高層ビルが見えなかなか眺めのいいオフィスですが、そのミッドタウンのビルと根津美術館の森の間に白い玉ねぎのような変わった建物が見えます。これが国立新美術館です。

黒川紀章の設計で波のようにウェーブしたガラス張りの外壁にガラスの庇がついたようなとにかくインパクトのあるデザインです。
UTOから自家用のエコチャリで約10分。地下鉄なら表参道から千代田線で一つ目の乃木坂のいちばん後ろの出口を出てエレベーターで美術館の入り口まで直行というとっても便利な処です。

2012年秋 067新美術館正面.jpg

美術館のロビーに入ると20メートルもある吹き抜けの空間が圧巻です。ガラス張りの外壁から光が入り、巨大な異次元の世界に入り込んだような感覚です。
この美術館は美術品などの所蔵品を持たない展示専用の美術館です。建物や施設自体が美術館ということはオペラハウスやコンサートホールみたいなものでしょうか?

ミーハーよろしく、開館してすぐ行ってみました。その時は開館記念として『20世紀美術探検』という展覧会とここを設計した黒川紀章展が開かれていましたが、展示を鑑賞するにも導線はスムーズで見やすいという印象でした。

2012年秋 082吹き抜け.jpg

日展や公募展も開催していて今までは上野の都美術館まで行かなきゃならなかったので、私としてはとっても便利になり、楽しみが一つ増えました。
嬉しいのは展覧会を見なくても中に自由に出入りが出来て気軽に施設を利用できることです。地下1階から2階までの各フロアーにカフェ、3階には素敵なレストランがあります。

以前にも書いたことがありますが、美術鑑賞は結構疲れますよね。大きい展覧会は途中でコーヒーでも飲みながら一息入れることが出来る雰囲気のいいカフェやすわり心地のいい椅子は私にとっては好評価のポイントです。館内には自由に休める椅子が適度に配置されています。なかでもロビーの右奥にとってもすわり心地のいい椅子があり、ここでは長居してしまいます。
 
3階にあるレストランは広いロビー空間の断崖絶壁のテラスの上にあるような演出でなかなかスリルがあります。フランスの有名シェフ、ポールボキューズの初海外店というレストラン・ポールボキューズ・ミュゼのメニューはかなりリーズナブルな値段の為か、2時を過ぎても長蛇の列で、なかなか食べる機会がありません。
 
こんなに素晴しいうつわが出来たので、私の希望として、出かけてゆく機会があまり無い日本中の個人美術館やローカル美術館・博物館を一同に集めたような出張フェアーを是非やってほしいです。
なかなか帰れないわが故郷自慢の芸術家達の晴れ舞台がここで実現出来たら素晴らしいと思います。そんな企画こそ所蔵品をもたない国立の美術館しかでしか出来ないことではないでしょうか。

2012年秋 059新美術館外観.jpg

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