UTO(株式会社ユーティーオー)

2002.3 カシミアニット、手洗いの勧め

* カシミアおやじのたわごと *

 カシミアは絶対クリーニングと思い込んでいる人が案外多いようです。

軽くてふわふわのカシミアニットは弱々しく、また高価だし、失敗して縮んだりするのが心配だからということでクリーニングに出してしまうのは解らないでもありません。

UTOのカシミアもドライ表示にしてあります。一応ドライ表示にしてありますが直接お会いした人には手洗いを勧めています。矛盾するような行為ですが、ちょっとした誤解で間違いが結構多いのであえて手洗いにはしていません。

これから説明する通に洗ってあげると絶対に縮むことはありません。大事なカシミアニットだからこそ自分で洗ってあげてください。

 ポイントは『水の温度が高いと縮みやすい、摩擦が多いと縮みやすく、洗う時間が長いと縮みやすく毛羽が立つ』です。

よく『ぬるま湯で』という人がいますが、私はその理由がよく理解できません。

本来、カシミア山羊の住む天山山脈付近は、冬は極寒、夏は酷暑の気候条件の厳しい所です。その厳しい気候から自分の身を守るために神様が与えてくれたものです。

そうです、ぬるま湯の雨なんか降りません。洗濯の温度は室温で十分ですし、洗剤さえ溶ければ少々冷たい水でもかまいません。

 それより、繊維が細いですから摩擦には気をつけてください。だからネットに入れて短時間で洗うことです。しかも優しく。

カシミアをごしごし洗う人はいないでしょう。と、思っていたんですが、他の綿などの洗濯物と一緒にがんがん洗って『毛羽立った!』とクレームを言ってこられる、信じられないような人も中にはいらっしゃいます。

 ウール洗いの洗剤やシャンプーで短時間押し洗いする程度で普通の汚れは取れるはずです。ニットの糸は布帛に比べると撚りはあまいし、編地も布帛の打ち込みに比べたら比較にならないくらい疎ですので汚れも取れやすいんです。

部分的な目立つ汚れは指でもみ洗いしますが、それでも取れない汚れは汚れと言うより染みになっていると思ってください。

たんぱく質が変化してシミ化したのは洗濯の範囲を超えていますので、専門家に頼むしかありません。がんがん洗っても取れません。

 洗い終わったらちゃんとリンスや柔軟をかけ十分に濯いでください。汚れと一緒に取れた油分を髪に補充してキューティクル保護してあげるんです。髪もウールも基本的には同じですから。

 その後の絞りが大事です。

キチンとたたんで脱水機で完全に水気を取ってください。

『エ・エッツ!脱水機!』と驚く人が多いんですが、そう、脱水機です。勇気を出して脱水機でまわしてください。その代わり、そのままぶっ込むんじゃなくてキチンとたたんであげてください。

 水気を取ってしまうと型崩れしにくいです。後は形を整えて平干です。バスタオルの上なんかが良いでしょう。半日ぐらいでひっくり返してバスタオルの位置を変えてください。そうしないとセーターの下はかなり水気がありますよ。

風通しのあるほうが乾きやすいです。もちろん少々陽が当たってもかまいません。

 半絞りの状態で吊るして干すと、水分が下のほうに溜まってその重みで伸びてしまい、乾くとその伸びた状態が定着します。不味い乾かし方の典型です。

また、乾燥機に入れると熱風でフエルト現象を起こして子供用みたいに縮んでしまいます。

これはウール特有でフエルトの作り方がこの方法ですから縮まないはずがありません。

 ポインとさえ守ればカシミアの洗い方はごく普通の手洗いをすれば何の問題も起きません。

手洗いといっても洗濯機の手洗いモードで結構です。

もしこの方法で我がUTOのカシミアが縮んだら新しいのと交換するか代金をお返しします。

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