UTO(株式会社ユーティーオー)

門司港ホテル 門司・福岡

門司港ホテルがオープンして5年が過ぎてやっと泊まる機会ができました。
福岡のイルパラッツオを設計したイタリアの建築家アルド・ロッシの遺作デザインホテル。
アルド・ロッシと言っても彼がどれほどすごいのか実は全然わからないんですが。

建築会のノーベル賞とやらを受賞したという才能の持ち主らしい。九州に行ったらこの門司港ホテルには是非泊まりたいと思っていたホテルの一つでしたが、なかなか九州へ行くチャンスがありませんでした。

門司港ホテル.jpg

九州の玄関、門司港駅はこの街一番の見所で、歴史的建造物として国指定の文化遺産ですが今も現役で使われています。
日本中どこにでもある近代的なショッピング中心の駅ビルと違い駅舎とホームのシンプルなつくりの駅で着いたとたんに懐かしさと旅愁を思い起こす駅です。終着駅ですから列車はみんな頭から入ってお尻から出て行きます。到着した駅から見所が始まるんですから嬉しくなります。

門司駅は今では門司港駅と名前を変えられて鹿児島本線から盲腸のように付け足しのようになってしまっていますが、幸いなことに経済発展に取り残された地域と建物残り、今では貴重な観光の財産として脚光を浴びているんですね。よくぞ壊さないで残しておいてくれたものです。

門司港駅.jpg

駅を出てそのまま百メートルも進むと突き当りが門司港ホテル。

門司の門という漢字の左右対象の字をイメージしたのかと思えるホテルの正面からの印象は、写真で見たことのある中国の敦煌にあるお寺の楼閣を思い起こす斬新なデザインです。それなのにこのレトロな街に調和しているんです。
ホテルに入ると三階まで吹き抜けで二階まで全面大理石の階段で赤い絨毯がしいてあります。
普通ならホテルは来客を出来るだけスムーズに引き入れようと意図していると思うんですが、このホテルはいきなり階段とは。設計者は何を意図してるんだろう。
高い吹き抜けの開放感のために屋外のような広がりを感じます。赤絨毯の広い階段を上ると正面が赤茶色の鳥居のような門をもつレストラン。左側がロビーとレシェプション。建物の大きさの割には小さなロビーでちょっと派手な格子模様の床がパリ辺りの下町のホテルのようです。

この日泊まった720号室。室内はビジネスホテルとは比べ物にならない広さ、セミダブルのベッドはダブルベッドといってもいいぐらい十分な大きさ。そのベッドの残りのスペースで日課のラジオ体操で手足を振り回してもぶつかる心配のない余裕の広さとグレードです。 お風呂回りも広く清潔感溢れて上々です。
窓側に椅子を引っ張り出して黒い関門海洋と対岸の下関の明かりを見ていると強行軍の旅の疲れも汗が引いていくように取れていきます。

門司港ホテル全景.jpg

翌朝目が醒めると、関門海峡に向かった部屋から狭い海峡を行き交う多くの船が朝陽にキラキラ輝いています。澄んだ朝の光の元では対岸の下関がより近くに見えそれこそ指呼の間です。

旅先ではどんなに気持ちがいい部屋でも朝の散歩の誘惑には敵いません。朝陽と潮の香りを浴びに外へ出すと、2月初めの朝は風が冷たくて寒い。

この街の見所は、戦前門司港からの大連航路が華やかだった頃のレトロな建物。旧大阪商船、旧門司三井倶楽部、旧門司税関、九州鉄道本社の鉄道記念館という歴史的建物がこの周辺に点在しています。

門司港ホテルは1999年に建てられた真新しいホテルなのにデザインホテルと銘打つだけあってホテル自体が十分観光の対象になりうる建物で、しっかりとこのレトロな街に溶け込んで立派な観光対象になっているといっても過言ではないでしょう。

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